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熱い男の物語

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こんにちわ。

今日の札幌は東京より暖かいようですね。というより東京が異常気象なのかな・・

 

皆さんは学研の「科学」と「学習」という教育誌をご存知でしょうか。

小学校の時毎月来るのを楽しみにしていました。

しかし、この「科学」という教育誌、実は最初全く売れずに廃版寸前だったのです。そんな廃版寸前の編集部にあるとき一人の編集長が送り込まれてきます。

彼は編集部の部員が今まで一生懸命築きあげてきたものをことごとく否定していきます。

理由は一つ。それは子ども達がワクワクしないというものでした。

それまでの「科学」は学習指導要領に則って編集されており、鳥の写真ひとつとってもただ単に鳥の羅列に過ぎない教育誌だったのです。

彼は部員に幾度となく、子ども達が面白いと思えるものを作れ!これが本当に面白いと思うのか!と叱責します。

そればかりか、それまでの倍にあたる学年毎に分割した誌面構成に変更したのです。

部員は疲弊していきます。それでもこれで廃版の危機を脱出できると最後の力を振り絞り編集作業に取り組んできました。

ところが、この6学年別体制の誌面でも売上は全く伸びなかったのです。

こうなると事はやっかいでした。部員達の不平不満は一気に爆発。今度は編集部が解散の危機に直面します。

それでも、彼は諦めなかった。

自宅で子ども達が虫メガネで光を集めて火をつける実験をしていたことにヒントを得て付録をつけることを思いつくのです。限られた予算で付録をつけて更には輸送コストの問題まで解決すべきことは山のようにありました。付録の問題については問屋を回り、工場を回り、多くの好意により何とか解決しました。あとは輸送コストの問題です。

 

輸送コストの問題は編集部とは別の部署の役員の承諾を得なくてはなりません。

熱く語る彼に役員が与えた課題は、明日の朝までに各学年3年分の付録をその意図と学習内容とともに提出することというものでした。タイムリミットは12時間。出来るわけがありません。さすがに彼もこればかりは諦めるしかありませんでした。

しかし、この課題の提出を支えたのは、他の誰でもない編集部の部員達でした。

部員たちは来る日も来る日も駆けずり回る彼を見ていたのです。そしてそんな彼の子ども達がワクワクするような教育誌を作るための情熱をしっかりと受け取っていたのです。

 

情熱は時に回りを巻き込みます。

穴くま社長になるな。現場へ行け。

社員は必ず見ていますよ。