おはようございます。 早いもので今日で4月も終わりですね。
突然ですが皆さんは今、住みたい街にお住みですか?。
私は今、札幌で暮らしていますが、正直住みたい街ではありません。それは「街の色」が無いからです。
「街の色」とは、簡単に言えば特徴がない所。 どこに行っても同じ風景ですよね、大型スーパー、高層マンション、チェーン店のお店達が建ち並び、建物の色や高さもバラバラで、ゴチャゴチャした印象しか札幌にはありません。 歴史のある建物もスクラップ&ビルドの繰り返しで。 「あれ、ここ何の建物だったっけ?」という所がよくありますよね。
今は更地の札幌駅前の西武跡地ですが、どうして壊したのかな。あんなに素敵な所。 まだ西武が営業していた時は、前を通るだけで季節を感じれましたね。 ツタの色が季節で変わって。
北海道で住みたい街は「小樽」と「東川町」です。
「東川町」は年には2度ほど訪れるのですが、「街の色」物凄くあります。 個人で営んでいるお店もたくさんあり、ワクワクする街です。
理由はもう一つあって、この「東川町」の自治体が素敵なのです。
2003年に政府の「平成の大合併」の掛け声のもと、人口1万人未満の町は合併を迫られ、7500人ほどだった東川町も合併をするのか否か、“存亡の危機”に陥っていました。
そんな時、役場の職員だった松岡町長が、合併反対を掲げて町長選に出馬しました。
「自立するとは何か。それは、自分の頭で考えることだ、と。それまでは、国から言われたから、北海道がやっているから、という理由でさまざまな事業をやっていた。けれど、自分たちの判断で良いか悪いか決めて、実行するのが重要だと思ったんです」
町民や職員からも後押しを受けた松岡町長は見事当選を果たし、結果として、東川町の人たちは町の将来を自分たちで考え、決断していくことになりました。
「東川町」は面白いことををたくさんしています。
「君の椅子」プロジェクトや「写真甲子園」も有名ですよね。
東川町の分譲地「グリーンヴィレッジ」で戸建て購入時、「建築緑化協定」を結ぶ必要があります。家を建てる際は、屋根や壁の色が制限され、敷地面積の20%以上は緑地化しなくてはいけない、という内容になっています。
東川町は2002年に景観条例を制定し、「東川風住宅設計指針」というデザインの指針を示した。これによって、景観を壊さずに、自然と住居を一体化させることに成功しています。
これだから街が素敵なのですね。だから移住者も2割増で、街の出生数は毎年50人程度ですが、70人程度が小学校へ入学しているそうです。
前例のない事業を次々と打ち出してきた東川町ですが、「3つの“ない”はない」という考え方があります。
1.予算がない
2.前例がない
3.他でやってない
予算がないから、前例がないから、他でやっていないから、という安易な妥協は思考停止の原因となります。3つの「ない」を言わないことを徹底し、主体的に考え抜くことで、独自の取り組みが生まれてきたのですね。
今回のコロナウイルスの影響で給付される、「特別定額給付金」の給付方法も、東川町では一日でも早く給付金を届けるため、先払い制度を行います。 町が銀行から借金し、町民に先払いするのです。 スピーディーですよね。
「まちづくりは語りではなく、実現すること」(松岡町長)という考えのもと、北海道のこの小さく美しい町は、他の自治体にはない独自な発想と手法を駆使して、先進的なまちづくりを続けていく町です。
あ~いつかこんな素敵な町に住みたいな・・・。